医薬品や試験薬、研究用試薬などに応用されているモノクローナル抗体。このページでは、モノクローナル抗体の作成方法や種類・用途、そしてモノクローナル抗体を使った抗体医薬品の特徴などについて詳しく解説しています。
モノクローナル抗体とは、「モノ」という接頭辞が示すように、抗原の特定のエピトープとだけ反応する抗体のみで構成させた抗体です。作製方法としてはハイブリドーマ法、培養法、シングルセル法、ライブラリー法などがあります。
一方、ポリクローナル抗体とは、抗原の様々なエピトープと反応する抗体の混合物です。ポリクローナル抗体は抗原を免疫した動物の血清から精製されます。
モノクローナル抗体と
ポリクローナル抗体の違い
について詳しく見る
モノクローナル抗体の取得方法としては、ハイブリドーマ法、培養法、シングルセル法、ライブラリー法などがあります。
それぞれの手法について簡単にまとめると、ハイブリドーマ法では、B細胞をミエローマ細胞などに融合させてハイブリドーマを樹立、培養し抗体を取得します。培養法ではB細胞をウイルスなどの増殖因子で増殖させ抗体を取得します。シングルセル法ではB細胞を増殖させずにセルソーターなどで1細胞ずつに分離し、1細胞から抗体を取得します。ライブラリー法では、動物から取得した抗体遺伝子をバクテリオファージを使うファージディスプレイなどの手段でスクリーニングします。
モノクローナル抗体の用途としては、医薬品や診断薬などがあります。医薬品では、免疫チェックポイント阻害剤である抗PD-1抗体の「ニボルマブ」や乳がんにおけるHER-2過剰発現に対して有効な抗がん剤「トラスツズマブ」が代表的です。また診断薬では新型コロナ感染症の抗原キットや妊娠診断薬に使われている「イムノクロマト法」が、モノクローナル抗体の用途として、広く使われています。
加えて、様々な研究や実験などに使われる研究用試薬としても、モノクローナル抗体は広く応用されています。
モノクローナル抗体には、マウス抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、完全ヒト抗体の四つの種類があります。
マウス抗体は、マウスの抗体産生細胞から作られるモノクローナル抗体です。マウス抗体は人体においては異物となるため、アレルギー反応を引き起こす可能性があり、遺伝子工学によってマウス抗体をより人間の抗体に近づけたのがキメラ抗体、ヒト化抗体、完全ヒト抗体です。
抗体医薬品に用いられる
モノクローナル抗体の種類
について詳しく見る
標的に結合するモノクローナル抗体を探索するなら、求める親和性や特異性を発揮できる動物選びが重要。動物の特性を正しく理解し、適した手法で取得できる受託会社に依頼しましょう。
このサイトでは、動物の特徴や取得手法の違いをお伝えした上で、動物種別のおすすめモノクローナル抗体作製受託会社をご案内しています。委託先選びの参考にしてみてください。
マウスモノクローナル抗体は、取得する抗体の多様性や、親和性・特異性が限定的なこと、マウス疾患モデルで免疫染色を行う場合に問題が生じることがあることなど、いくつもの課題を抱えています。
ここではウサギ・ニワトリ・ラクダ科動物・ヒトといった4種類の動物を中心に、合った目的や特徴について詳しくまとめました。
Google検索で「モノクローナル 抗体受託」と検索した結果より、モノクローナル抗体の取得・探索・作製受託を行う会社・39社を調査(2023年6月7日調査時点)。
日本抗体学会(https://antibodysociety.jp/)に所属している企業の内、対象の動物種からモノクローナル抗体を作製するサービスを提供している会社をピックアップ。
iBodyのウサギモノクローナル抗体は
こんな目的におすすめ
iBodyのウサギモノクローナル抗体作製の特徴
ファーマフーズのニワトリモノクローナル抗体は
こんな目的におすすめ
ファーマフーズのニワトリモノクローナル抗体作製の特徴
RePHAGENのラクダ科動物モノクローナル抗体は
こんな目的におすすめ
RePHAGENのラクダ科動物モノクローナル抗体作製の特徴
iBodyのヒトモノクローナル抗体は
こんな目的におすすめ
iBodyのヒトモノクローナル抗体作製の特徴